7.04.29
逆流性食道炎だった時分、薬ぎらいであまり病院通いも好きではない私は、「何とかして、自力で少しでもこの症状を緩和させる方法はないものか?」と、あれやこれや色々と画策していました。

 その中で巡り合った方法のひとつが、「逆流性食道炎に効くツボ押し」です。

 ここでは、実際に私が試してみて効果のあったものから、完治後にこの闘病記の記事をまとめるべく追って調べてみたものまでを紹介していますので、ご自身で押しやすいものやご自分の症状に合ったものなどを見つけて、ぜひ一度試されてみてください。

私

私は難治性逆流性食道炎の元患者として、今まさに逆流性食道炎に苦しんでいる人に向けて何かできることがある!と感じ、情報を発信しています。

逆流性食道炎に効く数々の「ツボ」

wagawa
 では、早速紹介していきます。
 頭部から順にいきましょう。

百会

 頭のてっぺんにあるツボです。もっと正確には、つむじ辺りの頭頂部にあります。「百の神経が集まっている(=会する)場所」、ということで名付けられたツボのようです。

効果
自律神経のバランスを整え、内臓の血流の流れを良くしてくれます。リラックス効果や、ストレス解消効果もあります。悩み事があるときや考え事をしている時に押すと、頭がスッキリして、リフレッシュできる効果もあります。寝る前に押すにもオススメのツボです。
オススメの押し方
爪を立てたり、つまんだりして刺激します。
 最初に一旦ちょっと強めに押して、その後ゆっくりそっと話します。これを何度か繰り返します。いつ押しては良くない、というタイミングはないので、思い出したときに押しましょう。

太陽

こめかみにあるツボです。

効果
疲れを取ってくれます。頭が痛い時や、仕事中にリフレッシュしたい時などにもオススメです。
オススメの押し方
ゆっくりと力を入れて、3秒くらいかけて押したり離したりしましょう。円を描くように押すのも効果的です。

安眠

 耳の後ろと、後ろ側の首の付け根を結んだ線の中間地点あたりに、左右一つずつ計2カ所あります。
 後ろ側の首左右の上部、凸凹と出っ張っている骨より、指一本分下のあたりです。

効果
名前の通り、眠りを促すツボです。入浴前や寝る前に、眠気を呼び起こすのに最適です。
オススメの押し方
「ゆっくりと押す、ゆっくりと離す」を意識して、2〜3秒ほど時間をかけて刺激しましょう。

気舎

 首の付け根の左右の鎖骨に挟まれた部分から、指を縦に並べて二本分左右にそれぞれずらしたところに二箇所、鎖骨の上縁部分にあるツボです。

効果
副交感神経を調整します。また、胸焼けを改善し、吐き気にも効果をもたらします。
オススメの押し方
胃液が上がってきたり、喉の不快感を感じた時には、優先的に刺激してみると良いでしょう。

気舎付近のツボ

気舎の近くに、他にも逆流性食道炎時に有効なツボがあります。

効果
胃や食道の動きを正常化してくれると同時に、免疫力も高めてくれます。
オススメの押し方
1)まず、左右の鎖骨の下の、骨を挟んで気舎と垂直方向に真逆になるあたりを、左右の手の4本指で引き下げるように軽く引っ張りながら、3秒くらい刺激します。

2)左右の鎖骨の中央上部あたりに中継地点を一点定め、肩先の方に4本指を一直線に移動させていきながら、スタート地点の鎖骨下・中継地点・ゴールの肩先、の計3カ所の各ポイントを、それぞれ3秒ずつくらい刺激して動かしていきます。

3)これを、両肩セットで3回ずつくらい行います。

膻中(だんちゅう)

 両乳首を結んだ直線と体の真正面のおへそを通る縦の一直線にあるツボです。胸骨の真ん中の、少しくぼんだ箇所にあります。少し痛むところがツボです。

効果
「気」の病に効きます。気持ちを落ち着けてくれると同時に、消化器系にも良い効果をもたらします。
オススメの押し方
中指を軽く当てるか、軽く回すようにして、とにかく軽く刺激しましょう。決して強く揉んではいけません。

巨闕(こけつ)

 おへそとみぞおちを結ぶ直線上にあります。みぞおちのあたりをまさぐると、一箇所尖った骨があるかと思うのですが、その上です。

効果
胃酸の分泌を抑えてくれ、胃の活性化に効果をもたらします。食欲不振やストレスにも効果があります。「胃に関する万能のツボ」と言われます。
オススメの押し方
背筋を伸ばして、ゆっくりと押しましょう。満腹時の刺激は避けてください。また、胸焼け時には胃液が上がってきてしまうことがあり、逆効果です。

中脘(ちゅうかん)

 逆流性食道炎時にはイチオシのツボです。

みぞおちの下方、指を横向きに並べて置いて2本分のところにあります。大体、おへそ部分から12cmほど真上に上がったところ。おへその真上から、両手を互い違いにさせるように横向きに、左右の4本指がくっつくように並べたとき、上に重ねた方の手の親指の先、人差し指の第一関節の上あたりにあります。

効果
胃をはじめとする消化器官の活性化に効くツボで、胃腸の調子を整えてくれる働きがあります。心身のバランスを良くする効果もあると言われ、ストレス解消効果に繋がります。
オススメの押し方
こちらも、満腹時に押すのは避けましょう。また、腹部なのであまり強く押すのは避けましょう。食後すぐでなく少し空腹を感じてきた頃合いを見て、親指を使って、4〜5秒間の時間をかけてゆっくりと押します。気持ちがいい、と思うくらいで繰り返し押してみましょう。

胃上

 「胃上」という名前なのに、あるのは脇腹付近という不思議なツボです。両乳首からまっすぐ下ろしたせんと、おへそを通る地面に平行な線が交わる部分から、約2センチほど上にあります。腰に手を当てた時に、ちょうど人差し指がおさえているあたりです。

効果
胸焼けに効くツボである他、消化を良くしてくれる効果もあり、さらに胃液の分泌量を整えてくれる効果を持ちます。
オススメの押し方
座ったままでは押しづらいと思うので、立った状態で押すことをおすすめします。痛くない程度に5回ほど、3秒間、揉むように押します。食前、食後にそれぞれ1分間ずつ繰り返すと効果的です。

手三里(てさんり)

 腕を曲げた時にできるしわから、「しっぺ」の要領で逆側の手の二本指を横向きに置いた先、曲げている腕の天井側(体の横に腕を下ろした時に外側になる部分。日焼けする側)にあるツボです。

効果
肩こりや腰痛にも効くツボです。体のコリをほぐしてくれます。
オススメの押し方
激痛で名を馳せるツボでもありますが、なるべく強く押しましょう。効果はてきめんです。

 

内関

 手首の内側から腕の方に5cmほど上ったところにあります。手首を手前にグッと曲げた時に寄る皺の、一番腕側の皺に、逆の手の指を横向きに3本置いて、一番腕側におかれた指の脇あたりです。

効果
・気持ちを落ち着かせる効果…自律神経の安定、不安や動揺を鎮める
 ・内蔵機能全般に関わる効果…主に消化器系に効果を奏し、胃をはじめとする消化器系の諸症状の軽減や不調の解消、胃もたれ・胃のむかつきや胸焼けを鎮めたり、酔い止めにも効果があるという「神ツボ」です。また、胸部や心窩部の痛み・疾患にも効果をもたらします。
オススメの押し方
 ゆっくり、じんわりと強めに押しましょう。一回あたり10秒間×5回ほどを目安に、1日に3〜4セット行うと良いでしょう。
 多少痛みを感じる程度の強さで「ぎゅっ」と押すと良いですが、あまり強く押しすぎると痛いので、優しく掘るようなイメージを持ちながらグリグリと刺激すると良いです。
 このツボは、食後に押しても問題ありません。
 押すと、劇的な効果があるというよりも、じんわりと「何となく、スッキリ」という感覚にしてくれます。手首の押しやすいところにあるので、仕事中に刺激するにもオススメです。

胃腸点

 胃腸点、と名は付いていますが、手のひらにあるツボです。
手のひらの生命線上あたりの、手首から2cm程手の先に向かって上の部分にあります。中央よりはやや右下の部分です。

効果
胃や腸の働きが弱っているのを整え、活性化してくれます。胸焼けに対して高い効果を持ちますので、特に食べ過ぎ・飲み過ぎに自覚症状がある方は、こまめに押すようにしましょう。
オススメの押し方
 強めに押しましょう。1日に何度か、思い出したタイミングで押すと良いでしょう。食後に押してはNG、ということはありません。いつでも刺激して大丈夫です。

合谷(ごうこく)

 人差し指の骨の延長上と親指の骨の延長上が交わるあたりにあるくぼみの箇所です。

効果
胃もたれや食欲不振に効果を発揮します。歯痛にも効果があります。
 「万能ツボ」と呼ばれるツボでもあるので、逆にここを刺激して痛みを感じる時は、体のどこかに悪い部分がある証拠とも考えられます。
オススメの押し方
合谷のあるくぼみの箇所を、力を入れて「ぐっ」と押しましょう。
 気がついた時に、手軽に押しましょう。

指間穴(しかんけつ)

 指と指の間の付け根部分、各指間なので片手につき計4カ所あるつツボです。

効果
神経がたくさん通う箇所は血流の滞りが発生しやすいと言われています。血流をほぐすイメージで刺激しましょう。
オススメの押し方
両手の各ツボを、強めに刺激しましょう。特に神経が多く集中する手先や指先は、強めの刺激が有効です。

すべての手指の、爪の生え際

 文字通り、10本全ての手の指の、爪の生え際両脇にあるツボです。

効果
自律神経を整えてくれる働きがあります。
オススメの押し方
片方の手の各指の爪の生え際を、もう片方の手の親指と人差し指などでつまんで挟むように刺激します。
 「1秒押したら1秒離す」、これをリズム良く、10回程度行うのを1セットとします。1日3セットくらいを目安に刺激しましょう。

陽陵泉

 膝の正面からすぐ、1〜2cm外側にある骨の出っ張りの、さらに下方1〜2cmのところにあるツボです。

効果
胃酸の分泌を抑えてくれるだけでなく、胃痛の時にも有効です。

足三里(あしさんり)

 膝の外側直下の小さなくぼみから、さらに指を横向きに置いて4本分下方のところにあります。

効果
胃酸の分泌を助ける効果があります。人によっては逆流性食道炎の治療時に逆効果になる場合もあるので、自身の体調に合わせて刺激するか否か選びましょう。

 

足の親指の腹

 両足の親指の腹の部分です。東洋医学的には、「脳」を担当する部位として考えられています。

効果
精神的な負荷がかかるといたくなるので、ほぐすとストレスを解消させる効果があります。
オススメの押し方
特に親指の腹の中心は、ストレスがたまっている時などに細い棒で刺激してみると激痛です。痛みに耐えられない場合にはゆっくりとした刺激を繰り返し、少しずつほぐしましょう

足の「食道と胃の場所」

 1)足をぎゅっとすぼめた時に足の裏を見たとき、親指と人差し指のすぐ下方にできるシワの部分(つまり、親指と人差し指の下方の間)の、それぞれ足の甲側と裏側にあたる部分(片足につき表裏2ケ所にあります)
 2)足裏の土踏まずの一番外側の上側部分一体

効果
食道と胃に効果があります。消化不良気味のときには、なおのこと効果を発揮する場所です。逆流性食道炎をはじめ、食道に何か問題がある際には、強烈な痛みを感じますが、痛みを気にせずグイグイと積極的に押していくことで、後に楽になる体感を得ることができます。
 特に、1)の足裏側のツボの下方は、逆流性食道炎のキーワードでもある「噴門」に対応するツボです。
オススメの押し方
念入りに、この部分を彫るようなイメージで刺激します。また、1)の足裏側のツボから親指の根元にかけての直線部分でも、どこか押して痛む箇所があれば、積極的に押し揉みましょう。お風呂上がりの刺激も効果的です。

 

腹腔神経叢

 1)脚をまっすぐ伸ばし、足のつま先を垂直に天井に向けます。
 2)湧泉という、足の五本指を「ぐっ」と内側に曲げたときにできるくぼみにあるツボを中心にして、地面に平行に足の2/3くらいの幅の部分が「腹腔神経叢」です。

効果
神経の緊張を取り除いてくれます。
オススメの押し方
他の足ツボ同様に、強めに掘るようにグリグリと刺激しましょう。

 

足裏のツボについて、補足■

 足裏は、「第二の心臓」とも呼ばれ、体の隅々にいたる、臓器やら組織やらに対応するツボが多く密集している部分です。

 紹介したツボのある箇所以外にも、足裏をざっと全体的に揉んでみたときに気持ちよく感じる箇所や、逆に「痛っ!」と思わず手を引っ込めてしまうような痛みを感じる箇所があれば、刺激しておくと良いでしょう。

 足裏マッサージやツボの刺激を行うと、スッと眠りに就ける導線になるので、入浴後や寝る前の時間帯のマッサージ・ツボ押しがオススメです。

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まとめ

 全身に渡って、逆流性食道炎の時の多様な症状のしんどさに対し、様々な方面から効果を発揮して体の辛さを和らげてくれるツボを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

 ツボの中には、実際のご自身の体調や症状と合っていなかったり、時によって逆効果になってしまうものもあるので、気をつけて押すようにしてくださいね。

 ツボ押しは、逆流性食道炎関連の悩みだけではなく、全身のありとあらゆる痛みや不調・疲れをとってくれる非常に有効な手段のひとつですが、私自身そうであったように、決してツボ押しが万能な効力を持っているわけではなく、逆流性食道炎の治療には生活習慣を見直すなどの根本的な改善が必ず必要になってきます。

 ツボ押し・マッサージは「サブの、治療を助けてくれる心強い味方」という位置で覚えておいて、これからも諦めず、積極的にご自身の根本的な健康や生活を見直しつつ、治療に励んでください。がんばってくださいね、応援しています!

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