20.00.26

今回は、逆流性食道炎の時に「朝」でる辛い症状や、その諸症状の解決方法についてまとめていきます。

私

私は難治性逆流性食道炎の元患者として、今まさに逆流性食道炎に苦しんでいる人に向けて何かできることがある!と感じ、情報を発信しています。

なぜ、特に「朝」に逆流性食道炎の辛い症状が出てしまうのか?

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まず、最初に頭に浮かんでくるのがこちらの疑問だと思います。お答えします。

それは、夜の間の寝ている姿勢そのものが、食べ物や胃酸の逆流を起こしやすい状態になっているからです。

逆流性食道炎の時に胃酸や胃の内部のものが逆流してくるのは、胃の方向から頭の方向にものが動くからですよね。これは、普段、日中は立っていたり座ったりしているので、方向的には重力に逆らう形になります。

しかし、寝ている間は体の向き的にその重力の抵抗がほとんどありません

よって、より一層、逆流の症状・現象が起こりやすい状態になってしまっているのです。

また、人間は、食べ物を消化するのに6〜8時間の時間を要します。つまり、夕ご飯の食事はもちろん、下手したらお昼ご飯の消化もまだ終わっていないまま床につくわけです。お腹の中は大混雑ですよね。

そんな、夜の間に「逆流性食道炎の症状が出やすい環境が整ってしまっている」状態になってしまうことを理解し、では、朝にそういった辛さを感じないために何ができるのか?有効な対策は?予防策はあるか?順番に見ていきましょう。

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朝起きて、辛さを感じてしまったら・・・

そうは言っても、まずは知りたいのは、「朝にそういった辛い症状が出てきてしまった時の対応策」だと思います。

そんなときは、以下に示す飲み物を飲むことがおすすめです。

  • 牛乳
  • アルカリイオン水など、アルカリ性の飲みもの
  • 白湯、なければ通常のお水

上にご紹介したものから順に、効果の高い飲み物です。

牛乳の効果
牛乳には、逆流してきた胃酸や飲み物を胃の方向に流し込み直す効果と同時に、食道部分等に膜を張って、逆流性食道炎時の辛い諸症状から食道などの体の内部を守ってくれる効果があります。
アルカリイオン水をはじめとするアルカリ性飲料の効果
アルカリ性の飲み物は、酸性である胃酸を中和し、酸の強みによる炎症や症状を和らげてくれる効果があります。
白湯の効果
白湯には、あとでも示しますが、胃酸の中和効果と同時に体全体や胃部をあたため、血流を良くしてくれることで胃の働きを促進し体の状態を健全に保ってくれる効果があります。

通常のお水でも、逆流してきたものたちを再び胃部に押し流す効果や、普通の水のできる範囲として胃酸を薄める効果などもあるので、まずはお水を飲むことだけでも有効です。

辛い時には、ぜひ上記の飲み物たちを試してみましょう!

<マツモト先生の関連記事>
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夕べのうちにできること

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逆流性食道炎の辛い諸症状を「朝」感じずにすむためには、「夜」寝る前の時間のうちに、できるかぎりの対策を講じておくことが必要です。

そこで、ここでは、「夜眠る前にできる対策」の数々をご紹介します。

夕食から就寝まで時間を空ける
ついつい、仕事で遅くなったり、友人やご夫婦同士やお仲間の皆さんで飲んでいて楽しくなってつい飲み過ぎてしまったり。家に帰った頃には疲れが溜まって限界!すぐに寝てしまう…なんていうこと、していませんか?

逆流性食道炎の時には、食事の後に、食べ物の消化時に出る胃酸が食道部とのつなぎ目を通って逆流してくる率が非常に割合として高い状態になっています。食後は胃酸の量がなおさら増えるので、より逆流の可能性が強まってしまうのです。

そこで、通常は2時間、できたら最低でも食後30分は横にならないことが推奨されています。

これは朝ごはんや昼ごはんの場合でも同様なのですが、夜となると、夕飯後はしばらく長い間の睡眠をとるもの。すると、起きるまでに時間があるので、食物が逆流しやすい時間の長さも長くなってしまうのです。

なので、夜ご飯のあとは、少なくとも2時間は横にならないことを徹底できると良いですね。

寝る前に白湯を飲む
先ほどもご紹介した通り、白湯には、胃酸そのものを薄めたり、ほど良い温度で体をあたためることで血行を良くしてくれ、結果として胃の血流も促進し消化を促したり、などといったスペシャルな効果があります。

ただし、食後すぐの摂取は胃酸を薄めすぎてしまい、消化不良に陥りやすくなるので逆効果です。

食後ある程度、30分以上は時間を空けてから飲むようにしましょう。

また、夜の間に急に苦しくなったときのために、コップ一杯の白湯などを準備して、枕の隣に置いておくのも症状緩和の予防策として良いですね!

枕を高く設定する
最初の原因の部分でもお話ししたように、逆流性食道炎の時に胃酸や胃の内部のものが逆流してくるのは、胃の方向から頭の方向にものが動くから。特に夜ならなおさらその状態は起きやすい、というお話でした。

それなら、少しでも、上半身が頭に向かって傾斜になるように、頭の方を高くして寝る姿勢がキープできるようにしちゃいましょう。
もしご自宅に介護用のベッドなどがあれば、それを用いて頭部を高めに上げた設定にしてもよいですね。

クッションや柔らかなお布団などを重ねて、寝る時にストレスがかからないよう(ストレスは、逆流性食道炎の大敵です!)寝心地良く、頭部を高くして眠りに就くのが良いでしょう。

体の左側を下に向けて寝る
みなさん体の解剖図や人体模型を想像するとお分かりいただけるかと思うのですが、食道と胃の接続部分は体の右側、胃の丸みがあって食べ物が溜まりやすい形状の部分は体の左側にあります。

よって、体の右側を下にして寝ると逆流が起きやすく、左側を下にして寝ることで食べ物がきちんと落ちて消化されていく、といった論理になるのです。
しかし、寝る向きの向き不向きは人により、一概には言えません。

どうしても左半身が下だと寝づらい方は、これにあまり捉われず、より「ストレスを感じにくい」ご自身が一番寝やすい寝方を試してみてくださいね。

いかがでしたでしょうか?

私

じつは朝に襲いかかってくる逆流性食道炎の辛い諸症状を緩和する対策のためには、夜のうちにできることを試しておくのが結構要で、重要なポイントであったりするのですね。

すべて、わりと気軽にすぐにでも実践できる、お手軽なものばかりであったかと思います。
今日からできることはすべて実践して、毎日朝になると襲ってくる辛い諸症状から、さっさとおさらばしちゃいましょう!!