逆流性食道炎だった時に、
何度も胃液が上がってきて辛い思いをしたのですが、これ、本当にしんどいですよね。
- 呑酸(胃酸が口元まで逆流して感じる不快感)
- 嚥下障害(のどがつまり、食物を飲み下すことが困難になる)
- 胸焼け
今回は、そんな同じ悩みを抱える方のために、「胃酸が上がる」原因とそのやりやすい解決方法を、簡単にまとめてみました。
ぜひ、ご参考にしていただけましたら幸いです。原因と解決策がわかると、少し気持ちも楽になるものですからね。
私は難治性逆流性食道炎の元患者として、今まさに逆流性食道炎に苦しんでいる人に向けて何かできることがある!と感じ、情報を発信しています。
Contents
胃液がこみ上がってくる理由
胃液が上がってきてしまう理由には、メカニズム的な原因、さらにそれを引き起こす原因があります。
最初にメカニズムの方から解説します。
胃液が上がってきてしまうメカニズム
胃液は、ご存知の通り「胃で分泌される液」ですが、強い酸性を持つ「胃酸」を含んでいます.
胃液が胸の方から食道を通って口の方まで上がってくるときの、あの“むんっ”とした感じや、喉が焼け付くようなヒリヒリとするような痛みは、この強い酸性から由来しています。
さて、食道と胃をつなぐ部分には、「噴門」と呼ばれる弁のようなものがついた箇所があります。
ここには「下部食道括約筋」という名前の筋肉があって、それが巾着袋の口の部分のように食事時とそれ以外の時間で伸縮を繰り返すことによって、食事の時は食べ物を通過させ、それ以外の時は閉じているという仕組みで胃液の逆流を防ぐ役割を果たしているのです。
しかし、何らかの要因で下部食道括約筋が弱ってしまい、噴門を閉める力が弱まってしまうと、胃から胃酸を含んだ胃液が食道の方に逆流してしまいます。
これが、胃液が上がってきてしまうメカニズムです。
下部食道括約筋が弱ってしまう3つの要因
では、下部食道括約筋が弱ってしまう“何らかの理由”には、一体どのようなものがあるのでしょうか?
- 胃酸過多
- 腹圧が高くなる
- ストレス
主な要因はこの3つあります。
- 胃酸過多(刺激物の摂取)
- 揚げ物など、脂っこいもの
- 脂肪分の多い物
- 熱すぎる物
- 塩分の多い物
- 甘いもの
- 甘味料を多く含む物
- 酸性の強い物(肉類など)
- その他刺激性の強い物 (コーヒー、アルコール、唐辛子など香辛料、カレー、オレンジジュースなどの柑橘類、濃い緑茶、炭酸飲料、ペパーミント等)
これらの食材は、消化の際に胃に多大な負荷をかけてしまうもので、胃液の分泌を過剰にする、また必要以上に胃酸を増やしてしまうという逆効果を及ぼす食品群です。
摂取量が多かったり、頻度が高かったりすると、特に良くない影響を及ぼします。
- ●摂取量が多い、頻度が高い
- ●食事の時間がバラバラ・不規則
- ●間食などを多く挟んでしまう
胃に重篤な負担がかかってしまうことにより、下部食道括約筋の制御力では制御しきれないほどの胃液が出てしまったり、下部食道括約筋が行っている“巾着の口”の役割部分にも重大な負荷をかけてしまったりする要因になります。
胃酸が喉元まで上がってくる症状にはしっかりとした原因があるんです。
- 腹圧が高くなる
- 肥満
- 猫背気味の姿勢
- うつぶせ寝
- 腹筋運動など、お腹に負担がかかる運動
- ベルトや下着などによる腹部の締め付け
これらは、お腹や胃の部分にかかる圧力=「腹圧」を高めてしまい、結果胃を強く押して強制的にギュッと縮こめてしまうことで、同時に中のものも圧迫してしまい、胃の中のものが逆流しやすくなる要因となってしまいます。
- ストレス
- ストレスがかかると、自律神経の異常や乱れを引き起こします。
長期のストレスは、二種類ある自律神経のうち交感神経を活発化させ、交感神経が活発になると胃酸の分泌量が増加します。
この状態が継続してしまうと、食事時以外にも胃酸が出やすい体質となってしまい、胃液が上がってきてしまう症状が出やすくなってしまいます。
- 胃酸過多
- 腹圧が高くなる
- ストレス
主に以上の3つの要因が、下部食道括約筋を弱らせる原因となっています。
<関連記事>
⇒逆流性食道炎を治すには横隔膜を鍛えるのがメリット大!効果と効率的に鍛える方法
⇒逆流性食道炎と下部食道括約筋の深すぎる関係!効果絶大な鍛え方を一挙紹介
その場でもできる!つらい呑酸をすぐに止める美唾液とは?その他の方法も一挙紹介!
胃液の上昇を解消する方法
では、このしんどい胃液の上昇を解決するためには、一体どのような方法があるのでしょうか。順に見ていきます。
すぐに実践できるもの
- 唾液を増やして飲み込む
- 唾液には、アルカリ性ゆえに胃酸=酸性に傾いてしまう胃液を中和させる作用があり、飲み込むだけでも一定の効果を発揮します。
唾液を増やすのにオススメの方法は、「ガムを噛む」ことです。
ただし、ガムにはたくさんの甘味料や、お腹をゆるくしやすい成分が含まれていることがあります。一回につき一粒くらいを噛む量の目安とし、あまり大量に連続して噛まないようにしましょう。 - 唾液を増やして飲み込む
- 唾液には、アルカリ性ゆえに胃酸=酸性に傾いてしまう胃液を中和させる作用があり、飲み込むだけでも一定の効果を発揮します。
唾液を増やすのにオススメの方法は、「ガムを噛む」ことです。
ただし、ガムにはたくさんの甘味料や、お腹をゆるくしやすい成分が含まれていることがあります。
一回につき一粒くらいを噛む量の目安とし、あまり大量に連続して噛まないようにしましょう。
- 水を飲む(*特にアルカリ性のものがおすすめです)
- 水を飲むのも、唾液同様胃酸の中和作用があるのでオススメです。
特に「アルカリイオン水」や、「ミネラルウォーター」などは、胃酸の中和作用が高まるとされているので、積極的に摂取を試みると良いでしょう。
コップ一杯ずつをこまめになど、少しずつ摂取するといいですね。 - 牛乳などの乳製品を少量ずつ摂取する
- 過剰な胃の動きによって、まわりの壁や胃液の通路が傷つくのをおさえてくれます(胃壁の保護など)。
その場でもできる!つらい呑酸をすぐに止める美唾液とは?その他の方法も一挙紹介!
長期的な実践や、日常生活に溶け込ませることで効果のあるもの
- 肥満の解消
- 姿勢に気をつけて、猫背な姿勢を取らないようにする
- 寝るときの姿勢を改善する
- 食後すぐは横にならないようにする
- 腹部に圧をかける運動は避ける
- ゆったりした服を来たり、腹部を過度にベルトで締めるのをやめる
だいたいは文字で読んだままの習慣が胃液上昇改善のためには適切ですが、寝るときの姿勢についてのみここでは言及します。
胃液の上昇は、やはり寝ている時の、胃部と頭部(=胃液が逆流する方向)の位置や高さ的な差異がなければないほど起きやすくなります。なので、特に下記の2点に注意しましょう。
- ●頭を高くすることを心がけて横になる
- ●体の左側を下向きにして寝ることを試す
特に2点目なのですが、よく巷で見かける“人の体を正面から見た図”を思い起こせばわかるとおり、胃は左下向きに膨らんでいます。
こちら側を寝るときには下にして、「胃の中に食べ物を落としておく」イメージです。逆に右を下にすると、胃から食道の方へ中身が逆流する方向に頭部側の管が傾いてしまうので、逆効果です。
しかし、少数ながら「右を下にした方が楽」という方もいますので、まずは左半身を下にして寝ることを試みて、いまいち効果が感じられなかったり逆効果に感じた場合は、反対の姿勢も試してみましょう。
逆流性食道炎を治すには横隔膜を鍛えるのがメリット大!効果と効率的に鍛える方法
- 食生活の見直し
一つ前の項で挙げた「刺激物」を中心とした体に悪しき影響を及ぼす食品をできるだけ避けることが、食生活改善の第一歩です。
間食やダラダラ食べ、不規則な食生活なども改めるように心がけましょうね。
- 発酵食品
- 乳製品
- 大根、パイナップルなど
特に発酵食品(とりわけ納豆、味噌など)は胃の消化を助ける消化酵素をふんだんに含むので、おすすめです。
また、大根やパイナップル、特に大根は古来より消化を助ける胃に優しい食物として知られ、重宝されています。
大根おろしなど、細かく摂取しやすい形にして、体に取り込まれやすい状態で食べましょう。
乳製品は、過剰摂取は消化に良くなく却って悪影響になることがあるので、
少量ずつ、できれば温めて摂取するのがおすすめです。
(*胃の調子が悪いときのオススメの食品群などに関しては、他の記事でも紹介しています)
<外部サイト>
逆流性食道炎患者のための食事指導!〜食べ物から食べ方まで〜
最後に
いかがでしたか?
胃酸が急に上ってきて辛い時は、メカニズムを思い出して思い当たる生活習慣を改善するとともに、すぐに試せるものから日常生活の中で長く実践できるものまで、改善の方法を試してみてくださいね!
あなたの胃酸逆流での辛い思いが、早く解消されるように祈っています。
「当サイト管理者(50歳女)が逆流性食道炎を発症させたきっかけと苦しいまでの症例」私の体験談をご覧ください
その考えを普及したいと思い、サイトを立ち上げました。
マツモト先生から許可をいただき、私のサイトからもメルマガ登録できるようになったのでメルマガ登録することをオススメします。
|